日立アルプス
2013 / 06 / 09 ( Sun )
日立アルプスを歩いてきました。梅雨の盛りのこの時期は、たくさんの花を
見ることができます。

エゴノキです。白い小さな花が下向きにびっしりとつき、見事です。
果実にはサポニンという成分が含まれ、水に溶けると泡立つことから、昔は
石鹸代わりに使われたこともあるようです。また、この果実をすりつぶして
小川に流し、小魚を獲ったという話も聞きました。
エゴノキは虫こぶができやすく、奇妙な形をしたエゴノネコアシやオトシブミ
なども、よく見られます。
種子はヤマガラなどの野鳥が好みます。
エゴノキ

ガマズミです。
果実は秋になると赤く熟し、子供の頃は酸味の強い実を口に含んだ記憶が
あります。焼酎につけると鮮やかな紅色に染まり、おいしい果実酒になります。
ガマズミ

ハコネウツギです。和名は箱根空木と書きます。
しかし箱根にはほとんど自生していないようです。
海岸沿いに多く、ここ日立では山の中でも、よく見ることができます。
ハコネウツギ

コゴメウツギはあまり目立ちませんが、小さな可愛らしい花をつけます。
葉はモミジイチゴに少し似ているかな。
コゴメウツギ

「卯の花の匂う垣根に」と歌われた唱歌「夏は来ぬ」でおなじみの「卯の花」
とはこのウツギです。
庭木として植えられているのを見かけますが、匂いは感じられません。
歌い継がれてほしいと思いますが、今でも学校唱歌として歌われているので
しょうか。
ウツギ

きれいな花が多いスイカズラ科植物。上記のウツギ類もこのスイカズラ科に
属します。この代表ともいえるスイカズラは、特徴のある花とともに、
なんともいえぬ甘い香りが漂います。
スイカズラ

ハルジオンは多くの人が雑草と感じているように、あちこちで見られます。
もともとは北アメリカ原産の帰化植物ですが、もう十分に市民権を得ている
のではないでしょうか。
このような植物ですが、ハルジオンの名付け親は植物学者の牧野富太郎
博士です。
ハルジオン

コアジサイは山歩き中、最初から最後まで見られました。
アジサイの仲間によく見られる装飾花はなく、派手さはありませんが、
この時期、私の好きな花です。
コアジサイ

ニガナです。この花は日本中どこでも見られるようです。
和名の苦菜は、茎や葉に苦味があることからつけられました。
ニガナ

ニガナと同じキク科のコウゾリナです。
葉や茎には剛毛があり、触れるとざらざらします。
コウゾリナ

ムラサキサギゴケです。注意してみていないと、見過ごしてしまうような
小さな花です。枝はサツマイモのツルのように地面に水平に枝を伸ばします。
ムラサキサギゴケ

ネジキです。樹皮を見ればすぐに判別できるでしょう。
縦に裂け目が入り、薄くはがれ、成長すると幹がねじれるように見えます。
花はスズランに似たような、似ないような、可愛らしい白い花を、下向きに
多数つけます
ネジキ

秋に咲く種類が多いアザミの中で、この時期に咲くのはノアザミです。
総苞に触るとネバネバと粘性があります。
ノアザミ

ノイバラです。
日立アルプスを歩き、毎年同じ場所でこの花を見ています。
あちこちの庭で、大型で多様な色の花弁を持つバラの花が見られますが、
このノイバラは日本の野生バラの代表種です。
私は園芸種にはない、この素朴ともいえる野ばらが好きです。
ノイバラ

サルナシはマタタビの仲間です。地方ではコクワとも呼ばれます。
このサルナシを改良したものが、キウイフルーツです。
山歩きで、熟したサルナシを見つけたときは、山の恵みに感謝です。
私はこの果実で果実酒をつくっています。
よく見ると果実だけではなく、花もなかなかのものです。
サルナシ

ナルコユリです。
ナルコユリとアマドコロとホウチャクソウは、同じユリ科の植物ですが、
同定に迷います。
アマドコロとナルコユリは花が葉腋(葉の付け根)から垂れ下がってつき、
ホウチャクソウは枝先につきます。
アマドコロとナルコユリの見分け方は、茎に触れてみることです。
アマドコロは茎に稜があると表現されますが、茎を円周方向にぐるっと
触ってみると、茎に稜(角)があることがわかります。ナルコユリはこの稜が
なく、つるっとしています。ぜひ試してみてください。
ナルコユリ

まるで園芸種のようなミヤマヨメナです。
ミヤコワスレが逃げ出した?
しかし、この花が咲いていたのは人里から離れた山の中です。
自生種のミヤマヨメナと同定してもよいでしょうか。
ミヤマヨメナ

タツナミソウです。
シソ科植物特有の花の形で、和名の立浪草は、花が押し寄せる波のように見える
から名づけられたとのことです。
タツナミソウ

これもきれいな花が多いことで知られる、キンポウゲ科のウマノアシガタ
(別名キンポウゲ)です。
和名の馬の足形は根生葉(根元から出た葉)が馬の足に似ていることで
名づけられたとのことですが、納得するには無理があるようです。
ウマノアシガタ

ヤブデマリです。
この山域で始めてこの花を見たときには、あれ、こんなところにムシカリ
(別名オオカメノキ)を発見と驚きました。
ムシカリは関東の標高の高いところや、東北の山歩きをしてよく見かける花
です。それが太平洋に近い低山で見かけるとは。写真に撮って調べてみると
装飾花の形が違い、ヤブデマリであることがわかりました。
ヤブデマリ
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コメント
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さすが森林インストラクターの先生ですね。
花が多く名前が分かると楽しい山歩き出来ますね。
私は小さな花が好きで名前を学習中で、花木は次のステップです。
by: okusan * 2013/07/15 09:17 * URL [ 編集] | page top↑
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そうですね。歩くだけの山ではなく、自然や歴史などを見聞きしながら歩くのは、楽しいです。
okusanも地元の野草はだいぶ調べているようですね。
by: yamazaru * 2013/07/17 20:57 * URL [ 編集] | page top↑
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しばらくぶりにおじゃまします。
きれいですね~。見るだけで癒されます。
エゴノキってこんなにきれいだったかしら?と
思うほど。アングルがいいのでしょうね。
ムラサキサギゴケと名前も知り、見たことはあっても名も知らずの花の多いこと。脳の活性化につなげていこうと思います。
ガマズミって、ソゾメともいいますか?(方言で教わったのかしら?)
by: ハマのおばさん * 2013/07/18 22:58 * URL [ 編集] | page top↑
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ハマのおばさん
お久しぶりです。再訪ありがとうございます。
山を歩いていて、なにげなく咲く野の花は、園芸種にない、素朴な美しさがありますね。
ムラサキサギゴケなどは、本当に小さな花で、ほとんど見過ごしてしまうような花です。しかし、こんな花を見つけたときはうれしくなります。
ソゾメとは東北の一部の地方でそう呼ぶかもしれませんね。しかし図鑑などで調べるとガマズミの地方名などは書かれていません。
by: yamazaru * 2013/07/19 08:31 * URL [ 編集] | page top↑
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