山歩きのご褒美
2017 / 06 / 24 ( Sat )
梅雨のこの時期、県内の山には簡単には見ることのできない、希少な
植物の花が咲き始めます。
山歩きでこのような植物を見つけると、思わず小躍りしたくなります。

ラン科のクモキリソウです。よく似た植物にジガバチソウがあります。
1クモキリソウ

だいぶ前ですが、じめじめした林内で大きなウィンナーソーセージの
ようなものをたくさんつけた奇妙なものを見つけ、「なんだこれは!」と
驚いた記憶があります。
この植物が、ラン科植物のツチアケビであることは、後で知りました。
緑色の葉をつけず、光合成で栄養をつくり出すことはできません。
腐生植物で、栄養をほかの有機物から吸収します。

これは、ウィンナーソーセージになる前のツチアケビのつぼみです。
2ツチアケビ

花が咲く前の、葉だけを見たときは大して気にも留めなかった植物
ですが、調べていくうちにたいへん希少な植物ではないか、と考える
ようになりました。
そして下見をして様子を観察し、頃合いを見て訪ねたのがこの
キンセイランです。
3キンセイラン

野生ランの中でも、特筆すべきランであると思います。
いつまでもここで咲き続けることを願って、この場を後にしました。
4キンセイラン
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復活した砂沼
2017 / 06 / 24 ( Sat )
茨城の自然100選を訪ねて、下妻市の砂沼を歩いてきました。

江戸時代には、土地を開発して田畑が広げられました。
砂沼は、この田畑に水を通すために作られた農業用のため池です。
その後、深刻な水不足が続き、ため池として利用されなくなりました。
しかし、農民からの砂沼復活の願いが聞き入られ、再び貯水池と
して復活しました。
1砂沼

沼周辺は、砂沼広域公園として整備され、たくさんの桜や
ハナショウブなどが植えられています。
2菖蒲園

沼の東西は、全国でも珍しいといわれる三方からつながった
Y字形の砂沼橋がつけられています。
3砂沼大橋

沼周辺には約6キロの遊歩道が整備され、アジサイなどが
植えられています。
ウォーキングやジョギング、サイクリングなどを楽しむ人が
見られます。
4遊歩道

砂沼はヘラブナ釣りの名所として知られています。
貸しボートもあり、のんびりと釣り糸をたれている人が見られます。
5ヘラブナ釣り
19 : 10 : 49 | 茨城の自然100選 | トラックバック(0) |  コメントはこちらから(0)  | page top↑
茨城の山は面白い
2017 / 06 / 17 ( Sat )
県北の山を歩いてきました。
オオルリやミソサザイの囀る沢沿いの道は、初夏の彩り包まれています。

エイザンスミレを見つけました。
エイザンスミレは、美しい花とスミレの仲間では珍しい切れ込みの深い
葉が特徴です。
しかし、花が終わって出てくる夏葉は、まるで別の植物のような葉が展開
します。

写真中央の濃い緑で切れ込みの深い葉が、この春の開花とともに展開
した葉です。
その左右に見える大きな葉が夏葉です。春の葉と比べると切れ込みも
少なく、まるで別な植物の葉に見えます。
1エイザンスミレ

これは、ショウジョウバカマです。
ショウジョウバカマは、高山から平地まで全国で見られます。
私も3月に裏山で、7月には高山地帯の山歩きで毎年見ています。
花の色にも地域や個体差があり、見て楽しい花です。
ショウジョウバカマは、花を咲き終えると、花茎と呼ばれる茎を
長く伸ばします。
この花茎の長さは花の時期と比べ、倍以上に伸びます。
これはショウジョウバカマが茎を伸ばすことによって、風でより
遠くまで種子を散布するための戦略といわれています。
2ショウジョウバカマ

日陰の湿った斜面にジャゴケがついていました。
ヘビのウロコのように見えることから名づけられたジャゴケです。
3ジャゴケ

クワガタソウです。対生してつく葉が特徴的です。
この上部の葉の付け根に花をつけます。
この写真の花はもう終わりの頃で、花弁は閉じています。
ちょっと触れたら落ちてしまいました。
4クワガタソウ

6月としては珍しく、キク科植物の特徴である頭花をつけた花が
咲いていました。
外来種と見間違うような黄色い花をつけたサワギクですが、
れっきとした日本固有種です。
5サワギク

ムラサキサギゴケです。
匍匐枝 ( ほふくし) と呼ばれる長いつる状の枝を伸ばして、
薄い紫色の花をつけています。
6ムラサキサギゴケ

ミゾホオズキです。
鮮やかな緑の中に黄色い小さな花が目に付きます。
7ミゾホオズキ

チダケサシは、長く伸びた枝にびっしりと花をつけています。
ルーペなどで拡大してみると、ユキノシタ科らしく可愛らしい花です。
8チダケサシ

地上の茎の元につく葉と、茎の途中に3出複葉と呼ばれる葉を出し、
線状で純白の花を咲かせます。

ミヤマカラマツは、茨城県の準絶滅危惧に指定されています。
9ミヤマカラマツ

森から出ると、日当たりのよい所でテイカカズラが咲いていました。
林床で小さな葉をつけたテイカカズラをよく見かけますが、花を
咲かせるのは十分な日光が必要です。
10テイカカズラ
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マメヅタとマメヅタラン
2017 / 06 / 15 ( Thu )
山を歩いていると、やや薄暗い林内の樹木などに茎を這わせた
シダ植物のマメヅタをよく見ます。
光沢があり肉厚の丸い葉と見ると、これがシダ植物とは思えません。
しかし、マメヅタは花を咲かせず、胞子で増えます。
これは、コケ植物やシダ植物共通の繁殖法です。

樹皮に着生したマメヅタです。
マメヅタ

これは、ラン科植物のマメヅタランです。
日当たりのよい岩や樹木に着生するランで、人が近寄りにくい場所に
生育しています。
環境省の準絶滅危惧種に指定されている希少種です。
マメヅタラン1

20日前に訪ねたときはまだつぼみでしたが、今日は十分楽しませて
くれました。
マメヅタラン2


20 : 33 : 11 | 山歩きと自然観察 | トラックバック(0) |  コメントはこちらから(2)  | page top↑
丘陵地に建つ神社
2017 / 06 / 10 ( Sat )
茨城の自然100選を訪ねて、大宝八幡宮を歩いてきました。
下妻市街地の北に広がる水田の中に、こんもりとした森が広がる
丘陵地があります。
かつては丘陵地の周囲は沼地で、自然の要害となっており、
大宝城が築かれていました。
この城域に、大宝八幡宮 (だいほうはちまんぐう) が建立されています。
1神社鳥居

鳥居をくぐると相撲場があり、土俵がつくられています。
この土俵は、大相撲の行われる両国国技館の土俵と同じ大きさの、
本格的な土俵です。
2土俵

毎年6月には、高砂部屋と錦戸部屋がここで合宿稽古を行い、
この稽古の様子を見ることができます。
今年も高砂部屋が来ていました。
3高砂部屋

午前中に行われた稽古は、お昼を過ぎたこの時間には終わって
いましたが、力士の姿を見ることができました。
4力士

一人の力士が、まわしを干していました。
それにしても、1枚のまわしの長さに驚きます。
5まわし干し

随身門は矢大臣や左大臣など、守護神像を安置した神社の門です。
ここ大宝八幡宮の随身門は、昭和天皇在位六十年を記念して
建立されたもので、一対の仁王像が安置されています。
6随身門

大宝八幡宮の拝殿です。
この後ろに本殿があります。
7大宝八幡宮

大宝城跡は住宅地や学校建設などで、城の遺構はほとんど残って
いませんが、一の鳥居付近に残る土塁が、ここに城があったことを
物語っています。
8大宝城
21 : 15 : 21 | 茨城の自然100選 | トラックバック(0) |  コメントはこちらから(0)  | page top↑
オオムラサキの生息地
2017 / 06 / 10 ( Sat )
下妻市内を流れる小貝川河川敷には、「小貝川ふれあい公園」
が整備されています。
ここでは、運動場やバーベキュー、そして自然観察などを楽しむ
ことができます。
1河川敷

河川敷には落葉樹の森が広がり、自然観察路がつくられ、この森は
国蝶であるオオムラサキの生息地として知られています。
オオムラサキは、かつては日本各地で見ることのできた蝶ですが、
生息環境の悪化により、群生地は少なくなっているようです。
2森

オオムラサキの生息には3つの条件が必要といわれます。
幼虫のエサとなるエノキ、そして成虫が樹液を吸うクヌギやコナラ
などの落葉広葉樹があること、成長した蝶が十分に飛び回ることの
できる空間があることです。
3森

観察路には、キキョウソウが咲いていました。
細長い茎に、いくつもの花が段となってつくことから、ダンダンギキョウ
の別名があります。
4キキョウソウ

小貝川とその先には筑波連山です。
河川敷にあるこの森は、過去には伐採の話が持ち上がったがことも
あるようです。
しかし、オオムラサキを守ろうとする地元の人たちによって、守られて
きました。
5小貝川


21 : 09 : 21 | 茨城の自然100選 | トラックバック(0) |  コメントはこちらから(0)  | page top↑
集落の氏神様を祀る山
2017 / 06 / 04 ( Sun )
福島県との県境に位置する宮川八溝山と、剱山を歩いてきました。

今日は、JR水郡線矢祭駅近くの福島県側から入ります。
しばらくは、地形図に書かれている沢沿いの林道を歩きます。
やがて地形図からは林道の表示はなくなりますが、道は続いています。
多分、この道を進むと、今は消滅集落となった萩に通じているのかも
知れません。
林道から外れ、宮川八溝山に向かいます。

元は、林業のための作業道としてつくられた道でしょうが、今は葉を
広げたタマアジサイが、道一杯に群生しています。
1宮川八溝山へ向かう

斜面につくられたヤブ状態の道から尾根に乗ると、ほどなく
宮川八溝山のピークです。
ここには、土塁のように周りを盛土したその中に、石祠が祀られています。
「醍醐百名山」によると、「本山である八溝嶺神社 (やみぞみねじんじゃ)
祭礼の日には、ここで地元の男女が酒魚持参で昼間から一杯やっていた」
というようなことが書かれています。
2宮川八溝山

石祠のすぐ近くに、立ち枯れた木が見られます。
スギの巨木のようですが、根本には焦げた樹皮が見られ、
落雷にあったのでしょうか。
3宮川八溝山

これから梅雨に向かいアジサイの季節ですが、山中ではコアジサイが
咲き始めています。
コアジサイ

宮川八溝山からは尾根を西に辿り、剱山に向かいます。
南側斜面が伐採された剱山が見えました。
5剱山

山頂には、雷神の石祠と石燈篭が置かれています。
ここには四等三角点が設置され、測量の基準となる基準点名は
なぜか地獄沢です。
6剱山


miya
21 : 57 : 54 | 山歩きと自然観察 | トラックバック(0) |  コメントはこちらから(0)  | page top↑
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