小木津山自然公園
2009 / 02 / 22 ( Sun )
日立市の小木津山自然公園を歩いてきました。ここは昭和46年開設、国有林の払い下げを受け、
自然の地形を利用した公園です。本来はアカマツを中心にコナラやヤマザクラが茂る里山で、
野鳥の種類も多いようです。
090220-1小木津山

駐車場から常磐自動車道の高架橋下を通ると、トチノキ、シラカシ、イロハモミジ、
ラクウショウの樹木が見られます。これらの樹木は、開園当時植栽されたものです。
写真はラクウショウの並木です。北アメリカ原産の落葉針葉樹です。
090220-2小木津山

ラクウショウの根元付近には写真のような気根と呼ばれる根の一部が地上に露出しています。
ラクウショウは乾燥しやすい場所や、逆に冠水した場所でも生育します。水分が多い土壌に
育つラクウショウは、呼吸のために地上に気根を出します。
090220-3小木津山

小木津山自然公園はもともとアカマツが多く、その中にヤマザクラやコナラなどの生育する
混成林でした。しかし近年の松くい虫の影響でアカマツは大きな被害を受けています。
090220-4小木津山

人工池です。誰かが持ち込んだのでしょうか、大きな鯉がたくさん泳いでいます。
090220-5小木津山

自然の傾斜を利用した芝滑りが楽しめます。休日には子供の歓声が聞こえます
090220-6小木津山

この付近はバーベキューをするためのかまどが設置されており、自由にバーベキューができます。
この辺では古くから生育するコナラやヤマザクラを見ることができます。
090220-7小木津山

足元には無数のコナラの種子が落ちています。
090220-8小木津山

園内にはアカマツの立ち枯れや倒木が目立ちます。
090220-9小木津山

立ち枯れたアカマツの樹皮です。無数の穴が開いています。ここから松くい虫が侵入
しました。ここでいう松くい虫とは、マツノマダラカミキリという昆虫です。この
カミキリムシにマツノザイセンチュウという小さな虫が寄生し、マツの木の中に入り
マツを枯らしてしまうのです。
090220-10小木津山

弱った木や枯れた木を分解するのがキノコです。こうしてアカマツの倒木は土に帰ります。
090220-11小木津山

園内にはこのような道標が設けられ、安心して歩けます。
090220-12小木津山

ここはアカマツの林でしたが、ほとんどが立ち枯れて強い風で倒れるなど、危険な
状態でした。このため日立市から委託されたボランティアによって立ち枯れたアカマツは
伐採されました。私も何本も伐採しました。伐採後はたくさんの光が入り、様々な植物が
生育し始めています。コナラなどの植林もされています。
090220-13小木津山

伐採後取り付けられた巣箱です。本来はシジュウカラなどの巣箱となるものですが、
これはムササビが侵入しているようです。ムササビは巣箱の入口を自身が出入りできる
ように広げてしまいます。
090220-14小木津山

このように静かで美しい小木津山自然公園は、私のトレーニング場所であり、
植物観察の場でもあります。
090220-12小木津山

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雪のない奥日光
2009 / 02 / 16 ( Mon )
2月15日、山仲間と奥日光の半月山にスノーシューハイキングに出かけました。
奥日光にはこの時期毎年出かけていますが、今年は雪が極端に少ないようです。先週スノータイヤに取り替えたのですが、ノーマルタイヤでもなんら問題ありません。

中禅寺湖、歌ヶ浜の駐車場から見た白根山方面です。中央の真っ白い山が白根山です。
白根山遠景

白根山から左に視線を移動します。円錐形のかっこいい山が社山(しゃざん)です。
社山

標高1753mの半月山山頂です。厳冬期のこの時期ですが、雪がほとんどありません。
しかし、尾根道の登山道は冷たい風が通り抜け、雪が凍り、滑りやすく注意が必要です。
半月山頂

去年縦走した、男体山から右に大真名子山、小真名子山、帝釈山、女峰山そして赤薙山から霧降高原へと続く峰々です。
男体山

白い山が白根山、この奥が尾瀬です。右側の平坦な場所が戦場ヶ原ですが、雪がほとんどありません。
今回はスノーシューハイキングが目的でしたが、雪が少ないため、スノーシューをつけることなく、最初から最後まで夏道の歩きとなりました。
白根山
先週歩いた山形県の朝日連峰も雪がだいぶ少ないようです。この夏各地で水不足の問題が発生するのではないか、心配されます。
23 : 04 : 36 | 山歩きと自然観察 | トラックバック(0) |  コメントはこちらから(0)  | page top↑
朝日連峰散策
2009 / 02 / 09 ( Mon )
今年最初の朝日連峰です。2月6~9日の日程です。目的は吊橋と角楢小屋の保守点検と、その後の懇親会です。
今回のメンバーは、小国山岳会会員で民宿「ふもと」のあるじでもあり、総隊長の初男さん、白鷹山岳会の鈴木さん、奥山さん、環境省月山自然観察保護管事務所の一交さん、佐々木さん、それに茨城からは実行部隊隊長の山さん、高田シェフ、大原さんと私の9人です。

除雪のされている五味沢集落の外れに車を止め、ザックなどの荷物は大石橋までスノーモービルで運びます。
ワカン、スキー、スノーシューなどそれぞれのスタイルで歩き始めます。
09-02朝日準備


トチノキの古木です。
09-02朝日ミズナラ


ブナとミズナラが並んでいます。下の川は荒川です。
09-02朝日ブナとミズナラ


大石橋手前の案内板です。今年は積雪が例年に比べ、だいぶ少ないようです。
この付近は「朝日山地森林生態系保護地域」に指定されています。
09-02朝日案内板


最初の吊橋大石橋です。
09-02朝日大石橋


二つ目の吊橋、白布橋です。左側には昨年作られたもぐり橋が見えます。
09-02朝日もぐり橋


すっかり雪に覆われたもぐり橋の上には、ウサギの足跡がありました。野生動物もこの橋を利用しているようです。
09-02朝日もぐり橋2


角楢橋です。この橋を渡るとすぐに角楢小屋です。
09-02朝日角楢橋


例年ならばすっぽりと雪で覆われている小屋が、雪が少ないため屋根がのぞいています。手前が旧館、そして奥が新館です。新館は薪ストーブ付で快適です。
09-02朝日角楢小屋


本日のスペシャル食材、左から野ウサギ、一交さん持参の村上名物の鮭の寒風干し、それにキジとカモです。鮭の寒風干しは大好評でした。おかげでピッチがどんどん進みます。
09-02朝日食料


夜中に宴会を抜け出し、小屋を写してみました。降雪にフラッシュの光が反応し、幻想的な写真となりました。
この日の宴会は昼の2時過ぎの乾杯から始まり、延々夜の12時過ぎまで続きました。
09-02朝日夜


翌日は時折晴れ間を覗かせました。一面のブナ林です。雪の下にはクロモジやウワミズザクラなどの低木がうずもれています。
09-02朝日ブナ林


ブナやミズナラに巻きついているツルアジサイの装飾花と果実です。雪の上にたくさん落ちてました。
09-02朝日枯れ花


民宿「ふもと」の前の山に月がかかります。
09-02朝日満月
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蔵王坊平を歩いてきました。
2009 / 02 / 02 ( Mon )
 山仲間と山形の蔵王坊平高原でスノーシューハイキングを楽しんできました。
蔵王連峰の最高峰は熊野岳で、植生は冷温帯落葉紅葉樹林帯、垂直分布では亜高山帯に属します。
標高1000m付近では落葉広葉樹のブナ、ミズナラ、ダケカンバが、1300mを過ぎるとオオシラビソが出現します。オオシラビソは幻想的な樹氷をつくります。
小さな範囲ですが、ブナの純林も見られました。新緑の時期には素晴らしい新葉の展開が見られると思います。
私はこの時期の樹木を観察するため、森林に入りました。

ミズナラです。私の住む茨城県では、ミズナラは北部の八溝山地の標高の高いところに見られます。
また、なんと、日立市の高鈴山山頂付近に1本だけ見ることができます。寒冷な気候に生育する植物なので、このミズナラも他の植物との競争で、いつまでがんばれるでしょうか。
この木は木目の美しさからフローリング材に利用されますが、果実のどんぐりは野生動物の貴重な食料となるもので、人間の都合で伐採して欲しくない、と私は思います。
09-01蔵王ミズナラ


ブナです。私にとって深い思い入れのある樹木です。いや、私以外にもこの木には特別な思いがある人が多いと思います。
茨城県にも、筑波山や北部山地の標高の高いところ、そして日立市十王町の竪割山などでも見ることができます。しかし、ブナの美しさはなんといっても日本海側のブナにはかなわないと、私は考えます。
この話はまた追い追い書いていくつもりです。
09-01蔵王ブナ


ダケカンバです。この木も山歩きをする人にとっては親しみを感じるでしょう。
写真の木は枝を大きく広げ、恵まれた環境で伸び伸びと育っていますが、私は、過酷な条件のもとに生育するダケカンバが好きです。まさに森林限界に近づこうとする尾根などに見られるダケカンバは、矮小化し、ごつごつとした荒くれ男のような趣を感じます。
09-01蔵王ダケカンバ


ミズナラの殻斗(かくと。どんぐりが入るお椀です)と、まだまだ硬い新芽です。雪の中から顔をのぞかせていました。殻斗の中にも雪が詰まっています。
09-01蔵王ミズナラ殻斗


ミズナラです。葉が落葉しないで残っています。
広葉樹の葉が秋には落ちるというメカニズムは、葉の細胞に離層という、その名の通り細胞の一部に層が形成され、そこから落葉します。しかし、ブナ科の植物には、この離層ができずに、葉をつけたまま冬を越す植物があります。古い農家などの庭先に植えられたカシワの木の葉が真冬でもたくさんの葉をつけているのをよく見かけます。ミズナラもブナ科の植物です。
09-01蔵王ミズナラの葉


ブナの新芽が雪の中から顔をのぞかせていました。
この辺では、雪の下にはたくさんのブナの稚樹が育っているのでしょうか。このまま真っ白い雪の上から新緑が出たブナを見てみたいものです。
09-01蔵王ブナ芽生え


ブナの幹の周りにできる穴で、ブナの根開き穴と言います。厳冬期のこの時期でも、ブナは春を迎えるために活動を始めているのでしょうか。
09-01蔵王根回り穴


この日は吹雪でしたが、スノーシューで歩きました。
09-01スノーシュー

オオシラビソ(別名:アオモリトドマツ)です。樹氷はまだこれからです。
樹氷のできるメカニズムは結構複雑で、東北の一部の山でしか見ることはできません。それは地形と気候に大きく左右されるからです。成長したモンスターを見ると、幻想的ななんとも不思議な気分にさせてくれます。
09-01樹氷

雪で曲がった枝が沢をふさぎます。
小さな沢ですが、沢沿いには樹木が少なく、沢沿いの樹木の枝には雪が多く積もります。その結果、雪の重みでこのように大きくたわみます。しかし、雪解けと共にこの枝もビーンと元気に跳ね上がり、春の訪れと共に、またたくさんの葉をつけることでしょう。
09-01樹木の倒れ
21 : 22 : 08 | 森林インストラクタ- | トラックバック(1) |  コメントはこちらから(0)  | page top↑
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